日本とアメリカの住宅ローンは、日本では7割が変動金利、アメリカでは7割が固定金利だと考えていたが、実際にはそれぞれ約9割に達する。
バブル末期に8%もの高金利を体験し、その後いくら高くても、30年以上固定金利にこだわって来た私としては、現在の変動金利借り手に対して同情しない。しかし、このまま円安が続けば、日本銀行は必ず金利を引き上げる。そうなれば、変動金利で多額のローンを組んでいる借り手は問題に直面する。
返済額の急激な増加により、家計が破綻する世帯、返済が困難になり、不動産を手放さざるを得ないことも増加する。さらに、不動産市場の混乱や金融機関の不良債権増加など、経済全体に波及する問題も引き起こす。この金利上昇の連鎖反応は、社会全体に深刻な打撃を与えかねない。
もちろん金利を上げたら、政府がもたないとの意見もあるだろうが、そろそろ上げないと日本が持たないだろう。