2013-03-19

Necessary Evil (必要悪)


最新のボーイング777-300ERのトイレドア内側に付いている灰皿。 1990年に喫煙が航空機で禁止されてから20年以上。  古い機体なら判るが、なぜ新造の機体に灰皿が付いているのか? 

FAA (連邦航空局)が灰皿の設置を強制しているのだ。灰皿がなければ、飛行機が飛べない。(再整備に3日間の猶予)

どうせ吸う奴は隠れて吸うし、その時に吸い殻をゴミ箱に捨てて火事になるより、灰皿で消した方が安全だという論理。

同じような論理がいろんな所で見受けられる。例えば Needle Exchange Program.  薬中毒者が使い古しの注射器を持参すれば、無料もしくは、安価に新しいものと交換してもらえる。使用済みの注射器を使い回しすれば、AIDS や肝炎などの感染が広がる。だったらどんどん新しい物を使わせようという論理。 WHO も推奨している

Necessary Evil(必要悪)というのだろうか? 皮肉にもヒロシマに原爆を落とした Enola Gayの僚機名もNecessary Evil。いわゆる日本人的感覚ではないかもしれない。

このNecessary Evilを肌で感じれば、なぜ銃規制がアメリカで進まないか理解できる。