2024-07-04

円安→金利上昇

 日本とアメリカの住宅ローンは、日本では7割が変動金利、アメリカでは7割が固定金利だと考えていたが、実際にはそれぞれ約9割に達する。

バブル末期に8%もの高金利を体験し、その後いくら高くても、30年以上固定金利にこだわって来た私としては、現在の変動金利借り手に対して同情しない。しかし、このまま円安が続けば、日本銀行は必ず金利を引き上げる。そうなれば、変動金利で多額のローンを組んでいる借り手は問題に直面する。
返済額の急激な増加により、家計が破綻する世帯、返済が困難になり、不動産を手放さざるを得ないことも増加する。さらに、不動産市場の混乱や金融機関の不良債権増加など、経済全体に波及する問題も引き起こす。この金利上昇の連鎖反応は、社会全体に深刻な打撃を与えかねない。
結論として、「身の丈に合わない」不動産投資や購入は、今すぐに精算するべきだ。金利上昇前に、無理のない範囲での返済計画の見直しや、場合によっては所有物件の売却も検討すべきである。
もちろん金利を上げたら、政府がもたないとの意見もあるだろうが、そろそろ上げないと日本が持たないだろう。


2024-07-02

匿名の終焉


KADOKAWAグループから機密情報が流出し、ニコニコ動画など人気サービスの個人情報が危険にさらされている。ハッカー集団Black Suitの攻撃と脅迫に対し、身代金を払わなかったことが原因。
この事件の重要性は、情報漏洩自体ではなく、その影響にある。
ニコニコ動画は匿名性の高さと「自由」な発言の場として知られてきた。しかし、この「自由」がネット上の無法状態と無責任な行動を助長し、社会秩序を乱してきた面も否定できない。その匿名性への信頼が失われたのだ。
KADOKAWAは匿名性を提供することで収益を上げてきた。皮肉にも、今回の情報漏洩でそのビジネスモデルが崩壊しようとしている。
表面上はランサムウェア被害者としてKADOKAWAへの同情が集まるかもしれない。しかし、この事件は現代日本社会の根底を揺るがす、画期的な出来事である。
匿名性の意味、ネット上の言論の自由と責任、企業のセキュリティ対策など、多くの問題について再考を迫る転換点となるだろう。日本のネット文化に新たな時代をもたらす歴史的瞬間が、今まさに訪れている。